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類を見ない、エマジェネティックスの3つのアプローチ

性格分析や思考分析は割と好きで、いろんなものを試してきたけれども、あまりこれといって全体的に納得できるものがなかった。

全体的に、と言っているのは、一部納得できないことがあるからだ。分析自体はまぁ当たってる、けれどもそれを使ってどうすればいいの? となると片手落ちになってしまったり。

そんな分析の中で、エマジェネティックスだけは諸手を挙げて、現段階、全てにおいて同意できる考え方だ。

既存の性格分析のアプローチ

通常、正確分析は、以下をアプローチとすることが多い。

  1. 思考パターンを知って、相手とのコミュニケーションを円滑にしよう
  2. 自分の思考特性を知り、それに合わせて職業を選ぼう
  3. 自分の思考特性を知り、そこから自分の進みたい職業の思考特性になるよう努力しよう

一番目が、他人に対するアプローチとしての効果。思考分析の一番効果的に現れる面だ。この効果を示している思考分析は多い。

2番目と3番目については自分に対するアプローチとしての効果だ。一つ目は、自分の思考特性を固定し、職業を変更する方法。3番目は職業を固定し、それに思考特性を変更する方法だ。

この手のアプローチは非常に多く、ほぼ大半がそうじゃないかなと思ってる。思考分析・性格分析をして、「当たってる!」と思うことは多い。そして、「当たってるから、それで?」と思うことも多いのだ。というのも、これらのアプローチの思考分析には、私の以下のような質問には答えてくれないからだ。

  1. 自分の思考特性とかけ離れた職業を選びたいと思っても、それはいけないことなのか?
  2. 自分の進みたい職業に合うには、自分の思考特性を変更させるしか方法はないのか?

上記の2番目と3番目は、いくつかの自由度を制限している。2番目は職業選択の自由を制限しており、3番目は思考特性の自由度を制限している。その制限でもって目的を達成しようとしている。しかし、私はこの制限が苦手だ。とりわけ、3番目の内容は、実際の所、今のままではダメですよ、と言われているような気がする。

で、頑固なタイプ、つまり私のような人間だと、どうして変わる必要があるのか、また適性の合わない職業を選択しないするに値する説明がつかないと、2番目と3番目のアプローチには納得ができないのだ。

エマジェネティックスのアプローチ

次に、エマジェネティックスのアプローチをまとめてみよう。

  1. 思考パターンを知って、相手とのコミュニケーションを円滑にしよう
  2. 自分の思考特性を知り、特性の弱い部分を特性の強い部分で補おう
  3. 自分の思考特性は、そんなに変われるもんじゃないことを知ろう

エマジェネティックスも、1番目は多いに推奨している。しかも、20年の研究は伊達じゃなく、とても広がりを持っている。思考特性の影響範囲は考え方だけでなく、書き方や言い方、出力の仕方にまで及ぶと説明している。

またコンセプト型の考え方をとてもよく理解してくれており、私がエマジェネティックスに信頼を置いたのはそこの点だ。よく言われるコンセプト型の特徴には「アイデアがいっぱいだ」これはよしんば同意したとしても、他の思考分析だってそう答える。エマジェネティックスは更にこう言った。「コンセプト型の理解は、あれこれ試していっぱい試してもうだめだー!と思ったら放っておいて理解する」と。これは私の理解する「理解のプロセス」にドンピシャだった。私は、「理解とは、雪の中で歩いたその背後にできる道のようなものだ」と思っていた。

コンセプト型の考え方を理解しえなかったら、エマジェネティックスも他の思考分析と変わらなかったように思う。事実、コンセプト型をより深く理解したのも、研究途中でのことだという。エマジェネティックスの創始者のゲイル・ブラウニング博士も、途中で会ったコンセプト型のやり方が思った以上だったと話す。本の例であったのは、数学の計算を左脳ではなく右脳のコンセプト型を経由して行うことだ。こうすると、結果つまり答えだけはわかるが過程はわからないという不思議な状態になる。

話がそれた。20年以上という長年の分析の結果、既存の思考分析とは別のアプローチをエマジェネティックスは採っている。それが2番目と3番目にあたる。

先に3番目について説明しよう。3番目について、エマジェネティックスでは思考特性とは、変化するのが難しいと言っている。エマジェネティックスに言われるまでもなく、私たちは変われと言って変われるものなら苦労していない、と言いたくなるものだ。変わりにくいのは心理学的にも言われていたことだし、そもそもすぐに変われなくしているのが生きていく上で大切なのだといわれると、納得するしかない。

なので、自分自身を変われと言われるようなアプローチには無理が生じる。それは、理想論であって、現実的ではない。誰しも実行し効果を得られやすいアプローチではない。(エマジェネティックスでも、変われないわけではない、と説明している。しかしそれには多大なエネルギーが必要で少なくとも21日間の訓練が必要だと説明している)。

なら、自分が変われないならどうするのか? そこで、エマジェネティックスの2番目が登場する。

エマジェネティックスでは、自分の弱い特性を自分の強い特性で補うことで、補完し合うことを言っている。円グラフの比率で思考特性を説明されると、自分自身の中でどれぐらいの率が存在するのか、というだけで判断ができるようになる。だから、比率の高い思考スタイルを使って、他の思考スタイルを補えばいいようにすればよい。

これで、弱い部分も強い部分で補うことができ、尚且つ強い部分を更に強化することができるようになる。これぞ、一石二鳥というものである。

強みをどうにかする前に、そもそもの基礎能力が低い場合はどうするの?

例えば、自分の能力を高めるにはどうしたらいいのかの手段の一つとして、自分の得意分野を強化する、ということがあった。しかし、この得意分野を強化するには、実はある条件が揃っていないと強化ができない。

まず一つ目が、そもそも得意分野らしいものが出てきている状態であること。この得意分野がまずわかっていなければ、どうしようもない。

次に二つ目が、ある程度基礎能力が揃っている状態であること。基礎能力は、会社を3年ほどしていて、だいたい問題なく仕事ができるようになった、という状態と考えればよいかもしれない。