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読書まとめ 「お金の流れが変わった! 新興国が動かす世界経済の新ルール」

お金の流れが変わった!
大前 研一
PHP研究所 ( 2010-12-16 )
ISBN: 9784569791630

概要

この本は、大前先生の最近の状況に関する傾向まとめ+それに向けての日本が行う対策を取りまとめた本である。目次は下記の通り。

    1. 第1章 超大国「G2」の黄昏
      アメリカ―「唯一の大国」はいかにして崩壊したのか
      中国―バブル崩壊はいつやってくるか
    2. 第2章 お金の流れが変わった!
      「ホームレス・マネー」に翻弄される世界
      EU―帝国拡大から防衛へのシナリオ
      新興国―二十一世紀の世界経済の寵児
    3. 第3章 二十一世紀の新パラダイムと日本
      マクロ経済政策はもう効かない
      市場が日本を見限る日
    4. 第4章 新興国市場とホームレス・マネー活用戦略
      新興国で成功するための発想
      日本経済再成長の処方箋

簡単にまとめると、第一章で、既存の登場人物であるアメリカと中国の現在の状況に関して。第二章で、現在表出してきた状況の「ホームレス・マネー」と、それから新規の登場人物である、EUと新興国について。第三章では、第一章第二章を踏まえての、現況における既存ルールがもはや通じないことと、日本が現状いかに危機的であるかを説明している。これにはどう対策すべきか、というのを書いているのが次の第四章である。対策のアプローチとしては二つ、金を稼ぐ部分を外部からとするか、それとも内部とするかである。外部については「新興国で成功するための発想」で唱え、内部については「日本経済再成長の処方箋」で具体的な内容を書いている。

 

 

読者ターゲット

この本のターゲットとされる読者層はどちらかというと、社長とか仕事作ってくんべ、というタイプの人々に対してのようである。

というのも、第四章の施策がそういう大きな施策ばかりだからだ。例えば、新興国で成功するための発想としては、昔の日本で培った技術を新興国で展開するものだ。それ以外には、公共事業として鉄道と鉄道の周りを含めたビジネスモデルを一式提供することも提案している。それ以外にも法人進出や中間層・貧困層へのアプローチ等の、ここら辺を狙ったら儲かるんじゃない?といった当たり目を紹介している。

そういうわけで、一個人としてこれからどうしたらいいんでしょうか? という質問にはこの本からはうまい答えは、ちょっと導きだしにくかった。

 

お金の流れは変わった

お金の流れは変わった。とはいえ、ここでいうお金の流れは、なんとゆーか、市場とか株とか、上流で流れているお金の流れであるっぽい。一般人の消費傾向とかそういうことではなく、どちらかと言えば、どこに出資するかとかそっちの話。なんとなく第2章を見ていると、世界地図を賭けにしてBETするようなイメージが浮かんでくる。つまり、世界ギャンブルのようなイメージ。

今まではその世界ギャンブルでお金を積んでて勝ってたのは、アメリカと中国だった。が、アメリカは大国から崩れつつあり、中国はギャンブル性が高く、いつ値崩れしてもおかしくない部分だ。それ以外にも当たり筋が出始めてきている。それが、EUや新興国である。

世界ギャンブルのルールが、当たり率が変わってきたならばそれだけで問題なかったが、もう一つ大きな要素が加わってきた。それが「ホームレス・マネー」である。

 

イナゴの大群のような「ホームレス・マネー」

ホームレス・マネーとは、投資先を探して世界をさまよっている、不要不急で無責任きわまりないお金のことである。無責任きわまりないとは、このホームレス・マネーはウォール街を中心した600人程のファンドマネジャーによって組織的に運用されていて、しかも運用といっても、実際はアセット・アローケーション理論に基づいてプログラム売買されているにすぎない。そのプログラムの指針は、いかに儲けるかに定まっているため、儲かるであろうと思われる場所にはすぐさま飛びつき、これはもう儲からないと判明すると脱兎のごとくに過ぎ去る。

このホームレス・マネーは、世界ギャンブルの中でいつお金をかけるべきか手ぐすねひいて待っているのである。ので、このホームレス・マネーが投じられると、場が荒れるんである。

ホームレス・マネーのついた国や地域にはうるおい、一時的にバブルが生じるが、それがはじけるのも速い。そして、世界ギャンブルでは、このホームレス・マネーがどれだけいついて、その間にその恩恵をこうむることができるのか、というのが成功のポイントにもなりつつある。

しかし、ホームレス・マネーは言わば短期的である。だから、ビジネスとしての正念場は、むしろホームレス・マネーが去った後にどれだけ継続的にビジネスを存続できるか、ということだろう。

 

日本で実現させたくなるような、魅力的な物語を描こう

この本で私が魅力的に思ったのは、私たち日本が潤うには、ホームレス・マネーを含めて、お金をつぎ込んだりしたくなるような、魅力的な物語を提供することだ、という主張する点だった。そのためには、魅力的な観光地を作ったり、商店街の株式会社化を目指したり、というものである。しかも、地域的な広範囲での魅力的な物語である。

私たち日本人に足りないとすれば、そういうのを大きくとりまとめて話を進める進行役やファシリテータ―かもしれないし、そのファシリテータ―を助けて働くサポーターなのかもしれない。

 

最後に本を読んで

今回は、レビュープラス経由で読んだ本のまとめであった。ので、ちょっと内容にばらつきがあったと思う。個人的には、レビュープラスなど献本システムはオススメだ。ブログの宣伝になる、という以上に、自分が買わないであろう本を買う機会ができる、からだ。特にレビュープラスは傾向を見てオススメしてくれるらしいので、ちょっと背伸びして読んでみたい本を見る機会ができやすいと思う。