フィード数が9000台になって、読者数が10000人になったら何か書こうと決意していました。けれども、毎回考えては考えてはしっくりするテーマが決まらず、結局何も決まらずに読者数が先に10000人を超えてしまいました。御拝読、どうもありがとうございます!
書き続けられる理由は、反応があるからだ
私が今までにブログを書き続けられた理由は反応があるからです。反応とは、フィード読者数、コメント、ブックマーク、ブログでの引用、リツイートなどです。そういったものがあって、「私は今のような記事を書いてもいいんだ」と安心感を持って書き続けられられました。特にフィード読者数は、数が増えることで、進んでいる度合いがあり、私がブログをやめなくてもいい理由となっています。どうもありがとうございます!
書き続けられる理由は、GTDがあるからだ
反応以外に私が書き続けられる理由を考えると、GTDがあるからです。GTDと出会い、使い続けるようになって私はずいぶん変わり、いろんなよかったことがありました。例えば以下のようなことです。
- 毎日がてきぱきできるようになった(当者比)
- プロジェクトのゴールに向けて、進められるようになった
- 仕事の妙な不安がなくなり、すがすがしく家に帰れるようになった
- プロジェクトのゴールは何かを考えるようになった
- 休日でも快活に動けるようになった(当者比)
- 人生について何をしようか考えられるようになった
- 物事を俯瞰して考えられるようになった
- 日常についてGTDを応用して考えられるようになった
- 自分を信頼できるようになった
- 自分が本来ありたい姿に近づけるようになった
何度も言っていることですが、GTDがただのタスク管理に替わるものなら、私はここまでGTDについて深くのめり込むつもりもなかったでしょう。GTDが、タスク管理を土台にして、もっと別な効果、具体的には思考の広がりそして統合を私にもたらしたからこそ、私はGTDが素晴らしいものだと信じています。
そして、私がGTDを信じることを証明するためには、何かしら活動を続けることだと思っています。その一つとして、これからもブログを続けたいと思います。
組織の文化は、たとえ自分が飽きたとしても何度も何度も繰り返して説明して浸透させていくしかないのだ
会社で、ある仕組みの取り組みをされていた先輩の言っていたセリフが響きます。
人が集まったら、何か起こると僕は信じているからさ
そう言ったのは、100回を超えたカーネル読書会をされているよしおかひろたかさんでした。勉強本の座談会中に、どうして100回も長く勉強会を続けていられるのか、と尋ねられたときのよしおかさんの回答でした。目的も効果も打算もそこにはなく、さらっと「信じている」という言葉だけが出てきたことに、信念がにじみ出ていました。私もそんな風にGTDのことを、さらっと言い切りたいものです。
書き続けられる理由は、GTDがあるからだけど、GTD自体が人生の目的ではない
今の私はGTDにどっぷりです。しかしまてよと思いました。GTDにどっぷりだからといって、GTDが私の人生の目的なんだろうか? それにはちょっと疑問でした。
確かに私はGTDのことが大好きで、みんなに伝えたいと思ってて、それについて行動をしています。けれども、じゃあGTDがみんなに広まったら、それで私は良しとするのだろうか? それは違う。
私がGTDを広げたいと思うのは、私が「人生を楽しむ」ために役立つからです。GTDを使うようになって、私は人生を楽しむ方法を見つけられました。だから、他の人にも、人生を楽しむようになってほしい、それが私がGTDを伝えようとする理由です。
私は基本的に太字を使わないようにしているんだけれども、これだけはどうしても太字にするぐらい強調したいことです。
人生を楽しむためのツール、これなくしてGTDを選ぶ理由はありません。
人生の目的は人生を楽しむこと、そしてそれはモチベーション3.0のこと
私はGTDといろいろな情報によって、プレイフルリストというものを作れるようになりました。プレイフルリストは、自分にとって面白おかしく楽しくて、そして私が実行してみたいと思った活動リストです。これをやらずに人生終われるか、というリストです。スペシャルなSomedayリストです。
私は、このプレイフルなリストを実行しながらいかに人生を楽しむかを、考えています。そこに、GTDを広めることも入っています。
好きなことを好きな時に好きなように
これは、2008/09の第7回GTD勉強会で、私が自分のやり方を紹介した際の資料です。
この左上に、当時からの私の信条が書かれています。ここで言う信条は、GTDでしたいことと同意義です。
- 飲みたくなったらお酒 眠たくなったらベッド
- 好きなことを好きな時に好きなように
この信条は、今でも私の信条です。
これを勉強会で説明した時、参加者の一人の方から、「それはマズローの欲求階層のうち、自己実現にあたるものだ」と言われたことが印象的でした。
今読み終わった『モチベーション3.0』の示すモチベーション3.0は、マズローの欲求階層に重ね合わせるなら頂点の「自己実現」だと、ライフハック心理学の佐々木正悟さんはシゴタノの記事で紹介しています。これには私も同意で、とてもしっくりくるものでした。
ダニエル・ピンクがせっかく「ワクワクする話」をしているところへ、水を差すのは気が進みませんが、上図のマズローの欲求の階層は、ただ漠然とピラミッドになっているわけではないのです。下位の欲求が満たされた後に、上位の欲求を人は求める、という理論があるのです。
これが、社会でお金が幅をきかせる重要な理由です。確かに英国の作家、コリン・ウィルソンが指摘したとおり、安全の欲求が十分満たされもしないのに、いきなり自己実現を求めて突っ走る人もいます。それも結構な数の人がいることはいるのです。
モチベーション3.0は確かに強い考えです。実際にそれを胸に抱き、なおかつ実現できるかというと、そうではありません。理想が実現できずに歯がゆい思いをするのは小学生だってするのです。しいていうなら、そんな歯がゆい思いをするのが「安全の欲求が十分満たされもしないのに、いきなり自己実現を求めて突っ走る人」なのかもしれません。
モチベーション3.0への壁は、少なくとも二つあります。(1)モチベーション2.0がある程度満たされていること、(2)モチベーション3.0を実現できる手がかりを知っていること。このうち(2)について、私に寄与してくれたのがGTDです。いかに実現するか、そして尚且つ、それを人生の時間の中で、どれだけの頻度で満足する時間を作ることができるか――私にとってそれを実現する指標こそが、プレイフルリストでしょう。
そしてworks4Life、人生の作務、人生の務めへ
タイトルにつけたworksですが、最初は「仕事」という意味しか持ち合わせていませんでした。ここで言う「仕事」とは、生活の糧を得るために行う作業、という意味で用いています。
しかしながら、時を重ねるにつれて意味合いは拡張しました。「仕事だらけの人生なんて」その意識から脱却するために、worksという意味を広げたわけです。生活の糧だけではなく、人生の糧をも含むように。それが今の私のworks4Lifeです。
意味はモチベーション3.0へと拡張していけたのです。
命短し楽しめ人生、満足せよ
私になんらかを評価する基準をひとつ挙げよというならば、次の質問が基準になるでしょう。
「それは、私にとって満足するものか?」
誰かから与えられた意義や意味の中に、自分自身は納得して受け取っているのでしょうか。はたしてそれが、自分自身に最適なものなのでしょうか。
自分は一体何をしたいのか?
この質問は、人生の中で何度も繰り返されるものです。何度も繰り返しつつ、満足する回答は、さほど口から出ることはありません。GTDのネクストアクションが、処理ステップの最終的な残りものであるように、人生の中で「違う」「違う」と何度も繰り返しすることによって到達できたものこそが、満足できる回答です。それはあたかもパンドラの箱の一番奥深くにあった「希望」のようでもあります。
人生は短いです。やりたいことが見つかったら、たとえそれが途中で変わるとしても、行動すればいいと、私は思います。それは5月に渋川さんと刊行した勉強本にも組み込んでいます。失敗するかもしれない、無駄かもしれない。無一文になるかもしれない、周りから誹謗中傷を受けるかもしれない。
けれども自分を満足できるかもしれない。
一体自分は何をしたら満足できるのだろうか、血わき肉躍る瞬間は一体どのようなことがある時だろうか。幸福の追求とは、そういう自分の満足するものを見つけることとも言えるのではないかと思います。
魂への歓喜を渇望する者へ
私にとって満足すること、楽しむことは、プレイフルです。新しい考え方を見つけるときです。新しい解釈を見つける時、何か別々だった概念が一つに取りまとまる時――それは、シナプスが新たに最適化できる瞬間に発生するエネルギーの残り火かもしれません。
私が書くことが、ある一人に全て楽しく見えるわけではないと知っています。それでも一つなりとも誰かに引っかかることができるなら、私は嬉しいです。その時には何の変化はなくても、くすぶり始めの焚き木の一つになるならば、それもまた私は嬉しいです。
そういった火だねを結果的に誰かにともすことができ、新たな見かたを広がるように促せられることを信じつつ、私は私にとっての楽しみを掘り起こし、これからもブログを通じて紹介していきたいと思います。
2010年8月 何度めかの誕生月にて。
関連図書:
- 現代の何をもとめるかのわかりやすい指標を提示しています。本自体はもともとは経営者向けです。労働者の求めるものが異なり始めてきているため、会社もそれに合わせて、提供するものを変容する必要が出てくるでしょう。というか変わってください。
- 私を変えたGTDの本。
- 渋川さんとの共著の勉強本。「好きなことやってそれから自分で好きなものを選んでいくんだよー」を正当化するための枠組みです。具体例はIT業界に特化していますが、考え方自体は業界問いません。
- 私の面白いと思う基準がはっきりとした本。