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Harvard Business Review Review:「超」MBAの思考法

ハーバードビジネスレビューの本は、とても興味があったけど、雑誌として買うには高くて尻ごみしてた。別冊が980円で売ってたのと、思考法の紹介とで、とっつきがよかったので買ってきた。

が、買ったはいいけど、紹介項目が多すぎて理解においつかない。思考力が10個、創造的思考法が7個、超ロジカル・シンキング講座が5個で、この時点で22個もある。そんでもって茂木健一郎のインタビューにもいくつか思考法が紹介されていたはずなので、実質は22個以上。……。というわけで、覚えきるのが面倒なので、真偽はともかく個人的におおざっぱにまとめることにした。

続くかどうかわかんないけど、今回は思考力の科学10のレッスンをまとめることにする。まとめ方の方法として、ひとつの話の流れに10の思考法をある側面に関してあてはめる。

(1)問題の対処方針を決めるには?

・クネビン・フレームワーク

仮に問題が起きそうな状況があるとしよう。それに対して最適な方針は何かを見極めるのが、クネビン・フレームワークである。

クネビン・フレームワークは、問題の状況を見極めることで、対処の取り方を決める、意思決定手法である。状況は大きくわけて5種類ある。直面する状況を、その因果関係の明確さの度合に基づいて5種類に分類する。明確な方から、単純(SIMPLE)・込み入った(COMPLICATED)・複雑(COMPLEX)・カオス(CHAOTIC)、そして無秩序である。これらの状況に合わせて、分類・分析・探索・行動という対処方法を取る。

クネビン・フレームワークは、さまざまな状況には、一律的な対応が難しいということを示し、それに対して状況を分析するという前段階も、必要な場合があることを示唆する。

(2)皆の理解を得るためには?

・ウィキッド・プロブレム・ソルビング

その対処方法が決まったところで、関係者について同じ考えを持たなければ進めることはなかなかに難しい。そこで役立つのが、ウィキッド・プロブレム・ソルビングである。

この思考法は、記事を見る限り、全員がひとつの統一されたビジョンを共有し、そのビジョンに向けて進むことができるように、コミュニケーション等の対策を設ける、という正攻法な内容に感じる。個人的には、カルロス・ゴーンのやり方が抽象的にまとまった感じに見える。

(3)対応基本はトライアンドエラー

・意図した失敗:システム3の思考技術
・テスト・アンド・ラーニング
・デザイン・シンキング

方針が全員と共有できたとして、実際に行動する際には、基本的にはトライアンドエラーを実践する。上記3つの思考力の科学の項目は、基本的には試して分析という方法をとる。

これら3つの思考法は、適用範囲・見方・ステークホルダー等の要素が異なる。意図した失敗は、実践とそれに対するリターンの資金的トレードオフを考慮せよと説明している。テスト・アンド・ラーニングは、そもそも実践の部分をトライアンドエラーのサイクルの一つとして組み込むべきだと説明している。デザイン・シンキングは、トライアンドエラーの分析対象をやはりこれまた、実践を加味することだと説明している。

(4)自立的進歩に向けて

・学習志向力
・競争心の亢進

トライアンドエラーを行い、問題が解決されたとしよう。その後、会社はどのように進むことを望むべきか? それは、組織全体が(3)のようなトライアンドエラーが自発的に行われることが望ましいと考えられるだろう。これに対する一つの解が、学習志向力と呼ばれるものだ。

学習志向力のポイントは大きくわけて二つある。

・作業定義の権限を委任すること
・作業内容の実績を組織で共有すること

簡単に言えば、社員の自主性に任せてうまくいくやり方を考えてもらい、それを会社全体で実績なり情報なりを共有することで、効果的にめぐらせることである。リッツ・カールトン・ホテルのクレド運用は、この学習志向力を社員に展開した成功例の一つだろう。と勝手に私は思う。

作業内容の実績を組織で共有することは非常に大切である。これは競争心の亢進を、社内で生み出さないためである。競争心の亢進は、たとえば社内でやる気を引き出そうと、賞を与えたりする制度の際によく起こりうる。賞を取るために、社内での情報共有をあえて阻害しようとする姿勢が生み出されるからだ。競争心の亢進は、本書では交渉や討論、競争入札等の外部に向けて説明されているが、内部の中でも起こりうることであり、会社にとって不利益な状況を起こりうることだろう。

(5)広がる国際社会に向けて

・CQ:多様性に適応する力

会社の国際化は徐々に広がりを見せつつある。会社の中で外国人を見掛ける頻度は徐々に大きくなりつつある。そこには、多様性に適応する力が必要となるだろう。ここでは、認知・行動・感情の3つの側面から自分にどれくらいのCQ(Cultual Quality)があるのか把握し、伸ばすための方法を考える。

(6)これら全てを支える考え方とは?

・エビデンス思考

今まで話してきた思考法群は、ある一つの前提とした考え方がある。それは、エビデンス思考だ。エビデンス思考は、起こりえた事実を受け入れ、その事実に基づいて、検討やXXを考えるべきだという考えである。誰かから聞いた内容、ウェブ経由で知った情報、たぶん自分はこうしたであろうという記憶の情報は、曖昧である。それに対して、本当に正しいことかの裏付けをとって、正しいことを証明してから、それらの情報に基づいて検討を行うべきである。なぜなら前提条件が異なるからである。

似た状況だからといって、今までの経験則ばかりに頼りすぎることは危険だと、エビデンス思考は示唆する。厳密的に同じ状況は一つとして存在しない。

(7)飛躍した考えをあみ出すには?

・メタファー思考

エビデンス思考は、「事実を確認し、事実をそのまま受け入れる」ことこそが肝であると私は考えている。聞いたつもり、知ってるつもり、やったつもりが積もり積もって、最終的にウィキッド・プロブレム・ソルビングが必要な状況が出来上がってしまうのだ。そういった状況に陥らないためにも、正しい情報を収集していくことが必要なんだ、とエビデンス思考は言っている。現状は仕様よりも優先される。

エビデンス思考の上に成り立つ解決策自体は、過去の経験エビデンスや経験則の類似や組み合わせから結構生成できる。ここに、それに精通した人の飛躍的アイデアが組み合わさり、すばらしい解 決策が出てくるかもしれない。

しかし、そのような飛躍的アイデアを精通した人でなくても生み出さなくてはならない状況になったらどうするのか? そこに登場するのがメタファー思考である。メタファー思考は、まったく異なる状況を相似的に繋げる思考である。ある問題となっている状況を、もうひとつの状況に存在する骨組みを用いて試行錯誤する。

まとめ

今回は概要程度のレベルでまとめてみた。自分の要素と、上記のラベルを紐付け程度のまとめなので、いやそれってどうよという部分もあるかもしれない。大幅に異なってたらご指摘願う。

今、会社に働きかけたいことは、学習志向力の部分だと思う。GTDはその学習志向力を補助するフレームワークを持っていると思うのだけれども、会社にはうまく適用するような基盤システムが私の中では見つかっていない。GTDの概念自体は、こっそりある課題管理システム内に組み合わせることで、名称を知らなくても素地を作るように仕込んできたんだが、浸透には時間はしばらくかかりそう。

そこらへんは思考の整理に合わせてまた書きたい。

 

DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー別冊 「超」MBAの思考法
ハーバード・ビジネス・レビュー 編集部
ダイヤモンド社 ( 2009-10-02 )