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GTDメインのタスク管理と生息してますログを記載しています。

GTDをするなら物理的な「物」も巻き込もう

ちょっとした疑問

 webサイトでGTDをはじめた方々の記事を見て引っかかったことがある。物理的な「物」は「1.収集」に含まれているんだろうか、と。

「物」とは?

 『仕事を成し遂げる技術』では「物」の定義を以下のようにしていた。

物とは、あなたがそれに対する次の行動のステップを決めないままに、あなたの精神的、現実的な世界の中に、あなたが放置しているもので、本来、そういう風であってはならないもの、です。

 精神的な世界を取り扱っているGTDについてはよく見かけるのだが、週次レビュー後のリストはどうしても精神的なものしか出てこないので、実際現実的な世界の中での物を「1.収集」しているのかよくわからないのである。

 なので、他のwebサイトの人だと「1.収集」には頭の中で自分が考えている精神的な「物」以外にも、処理していないDMなどの物理的な「物」についてはどう取り扱ってるんだろうか、と不思議に思った次第である。

次のサイクルへ続けるための条件

 また『仕事を成し遂げる技術』では、週次レビューをやった人々は、その後嬉々として自ら進んで週次レビューをするようになる、というようなくだりがあった。

 しかし自分の実際を振り返って見ると、そうもうまくいかず、何週間も後回しに週次レビューをしてしまったりということが多くあった。なので、進んで次の週次レビューをしたい人としたくない人に分かれてしまうのかというところが、とてもひっかかったのだ。

 それで、先ほどの「物」の定義に戻るが、週次レビューをすすんでしない自分はどうしてなのか? と考えると、「1.収集」で物理的な「物」をスコープに入れてなかったからだと思いあたったのである。

頭の中のマッピングの問題

 現実の世界と、頭の中で思い描いている精神的な世界というのは似て非なる存在である。視界から見渡す世界は確かに現実でも精神的にも同じ物が存在しているが、精神的にはちょっと色味がかかる。  例えば、私の目の前に見えるCDプレーヤーは音楽を聴いたり、ラジオを聴くためのものだと認識しておりそれに問題はない。けれども、そのCDプレーヤーの上にあるCDはどうだろう? CDは聴くためのものであり、他にもCDをしまう場所は他にあって、なんとも所在無い。  この所在無いものが、GTDの言う物理的な「物」なんだろうと思う。

 そして、脳の世界では、この物理的な「物」でさえ、意識を惑わすものの一つであり、無意識的にいらいらさせる原因のひとつに違いない。そして、これらの所在無い「物」は、「1.収集」のような意識的なプロセスで収集しない限りには、「2.処理」「3.整理」をすることはないのである。

 そんなわけで、いまいちGTDをやってもスッキリしないなぁ、と思っている人にはぜひとも回りを見て、所在無い「物」を「1.収集」してほしいと思う。

私の例

 先週の週次レビューでは、私はあかずの紙袋を「1.収集」し、中のものを整理した。私は何かまとまりがなくなると、ひとまず紙袋に入れてなかったものにする癖がある。だけれども、それを整理する習慣が私にはあまりになかった。もちろん、ひとまず紙袋に入れてなんとかなるものばかりなので、それをあけなかったとしてそんなに問題になるわけでもない。ところが、そんな紙袋を週次レビューで処理して、とてもスッキリしたのである。

 その週次レビューを行うまでの「1.収集」の対象は、頭の中の考え事ばかりを扱っていた。この時はそれなりにスッキリはするんだけれども、寧ろクリアになってよかったよかった、程度の予定通りの効果しか出なかった。  ところが、紙袋のような物理的なものも「1.収集」し、「2.処理」を行うと、これがことの他にスッキリするのである。確かに、頭の中を「1.収集」していた中で、この紙袋を手をつけなきゃ、と思っていたことは確かであるが、実際にそれを行うのと行わないのとでは雲泥の差があった。

整理、とは?

 GTDのプロセスにもある整理という言葉であるが、その字のとおり、理を整える、という意味である。ちなみに整頓の意味合いとはかなり異なる。

 本当は、「整理」は、GTDの「2.処理」のような意味合いで、辞書にも「無駄なもの、不要なものを処分すること」となっている。一方、「整頓」こそが、GTDの「3.整理」の意味であり、辞書でも「物事をととのった状態にすること」とある。

 …本来ここで言いたかったのは、精神的にも物理的にも整理しましょう、というところに落ち着きたかったのであるが、言葉の意味を正しくとらえるならば「3.整理」は「整頓」という言葉を使うのが適切かも、ということがわかってしまった。

結論

 最後が、なんだか中途半端になってしまったが、といもかくにも、「1.収集」のステップでは、精神的にも物理的にも「物」を収集しよう、ということを頭に留めてほしい。