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飯と酒と時々GTD

騙すのは誰?

気をつけなければいけないと思っているのは、自分の感情だ。自分の感情というのは、得てして理不尽な状況に陥ると、明らかに自分に利益のあるようにしか解釈をつけるように、騙しこむ。なぜか? そうでなければ、その状況に耐えきれないからだ。

ストックホルム症候群、ドメスティックバイオレンス(以下DV)や共依存症など、端から見て明らかに理不尽な状況に陥る人が、その状況から抜け出せないことは多々ある。その理由が、本人がその状況から抜け出せない、もしくは抜け出せるとは思っていない、もしくは抜け出したいけれども抜け出せずにいるからだ。その場に、なんとも言い難い磁場が生じて大気圏から抜け出せない彗星の如く、その磁場から抜け出せられずにいる。

特に、その抜け出せない状況に作用しているのが、その被害を被っている人の心理面による。洗脳されたかのように、正常な判断ができずにおり、その磁場を保つように動いている。そのような状況下にいる人は特にこの言葉を口に出す――「でもあの人にもいい所があるのよ」と。

今回はそれらの事象の深い面については特に考えず、この3つに共通している、「自分に脅威を与えているはずの加害者に対して、愛情なりなんなりの心情を寄せる」という心理面について焦点を置きたい。このとき、一体何の理由から、そういったプラスの心情を寄せるのかが一番不思議でならないのだ。

で、いろいろ考えた結果、私の結論はこうだ。

「そうでなければ、今の理不尽な状況を被るメリットがないからだ」

人間はメリットのある方に進む。メリットのない方には正直何も続かない。上記でだした状態は、このメリット(例えば一緒にいて楽しいといったような状況)の享受できない状況、もしくは享受できたとしても、受け取るルールが統一しない状況である。だから仮にAの状況があったとしても、時間が変わったらどのように反応するかはわからない、非常に不安定な状態となる。

人によっては敢えてそういう状況を好む人間がいる。このような状況に陥る理由として、大雑把にいえば、こういう不安定な状態が正常な状態だと思っている人間が、理不尽な状況をわざわざ招いている。理由は、不安定な状況が普通だから、である。

しかしながら、他人から見れば非常に正しい状況ではないので、外部からの茶々は入る。それを徹底抗戦するために、「あの人にもいいところがあるのよ」と言う。これが、被害者があえて理不尽な状況にたたずむ正義だ。脅威となる人物にもいいところがある、だから自分がこのような脅威の状況にあるのは悪いことではない。

そして、悪いことに、離れようとした際には、脅威者から謝罪なりなんなりの行動を垣間見せた瞬間、許してしまおうかというような行動に陥る。これが不思議である。あんなにも先ほどには別れるといっておきながら、その数時間後では相手を許そうとしている。ちなみにこんな状況が何度も起こりうる。

外野から見れば特に理不尽だ。自分がそのような状況に陥ったらどうなるかもわからないので、強くは言えない。ただ、端から見て思うのは、明らかに、被害者が自分自身を巧妙に騙しているとしか言いようしがない。脅威者は自分にとって大いにメリットのある人間なのだと、被害者は声を張り上げる。ただ、外部の人間から見てると、脅威者のなけなしのいいところをかき集めて無理やりにでも提示しているようにしか見えない。

多分、気が付きたくないのだ。

自分が今までいろいろしてきた行動が、すべて台無しになるのが。

だから、自分自身を騙そうとする。自分が今陥っている状況が、実はメリットがないとは気づかないように、騙そうとする。それで、数少ないメリットの部分がクローズアップされるのかなーと、思った次第。

まぁだからといって簡単に抜け出せないのは承知の上だ。

自分コメント:

  • 初出:2010/03/15