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【雑記】私が作れておいしかった料理本とそうでない料理本

 料理本は割と好きである。何がかというと、料理という実験プロセスが書いてあるので、そのプロセスの実現性と、結果の再現性がどれだけ可能なのかを確かめるのが面白いからだ。だから、料理が好き、というより実験が好き、という意味として料理本が好きなのかもしれない。

 プロセスがいかに再現できるか、については私が気にしていることの一つだ。なので、これができないとちょっと悲しくなる。前提条件が異なっていたりもするので、そもそも私ごときのぺーぺー料理作り人には及び出ないことも多い。そんな中でも、おいしい料理が作れることを記載できることは非常に輝かしいことなのである。

 

 で、ちょこまか本を買っては料理をしているのだが、本によって作れておいしかったのとそうでないのとがくっきりわかれた。

 ちょっと振り返って、どの本がよかったか★で評価してみた。今回の★の評価は、以下3つの総合評価によるものである。

  • 材料がそろいやすいこと
  • 作りやすいこと
  • おいしいこと

美味しさから言えば、手の込んだレシピがやっぱりおいしい。今回で言えばOXYMORONのカレーがおいしかったが、作るとなると話は別なのである。

 

 なお、今回の本の順は、購入時期の時系列として昇順となる。つまり、下に行けば行くほど買ったのが新しい。

 

 

世界一美味しい手抜きごはん(★☆☆☆☆)(作った数:1品)

 手順より味付けがあわなかった。

 

 手軽に作れる本がほしいと思って、話題になっていた本をあまり考えることなく購入した。

 私が料理本について興味をそそられるようになったきっかけになった本がこれである。すごいバズって売れて、評価もそこそこよいというのに、私にはまったく琴線に触れられず、一体何のどこが悪かったのかが気になったのだ。

 

 のだが、いろいろ考えた結果、味付けが合わなかった、としか言いようしがない。

 焼きナスの揚げびたし風を作ったのだが、これが味が濃かった。麺つゆが濃縮かストレートかは暗礁のりあげ、単に私の味覚とブレが生じたのだろうか、と思いつつ、最初の一品がこれなら、他の料理(の味付け)も思いやられるなと思って、結局どれも作ってない。

 

 手順の見せ方は工夫があった。他の料理本と比べて画期的なところは、(1)イラストで投入食材を記載(2)時系列に矢印が記載、されていることだ。

 (1)は、料理の状態を情報として提供することは多いが、何をこのタイミングで入れるかを、イラストで描いたのは大きな進歩であったと思う。ただ、この表記方法は一見わかりいやすいように見えたのだが、まだまだ発展途中で見づらい部分が多い。

 調味料もイラストで記載されているため、一覧性に欠ける。できれば別のレーンでどのタイミングで必要になるのかリストにしてもらった方が助かる。そうすれば、その順の通りに材料も用意できるわけだし。

 (2)の矢印記載については、方向性がしっかりしていて、順番通りに書かれているより方向性を感じることができる。ページの情報に、番号以上に流れを作ることができている。上から下へのフローで記載されているのもそうだし、わかりやすさを明確にしているのがいい。

 他にも文字が大きくしていたりなど、料理本の分かりにくさを取っ払おうとしているのがよかった。

 だのに合わなかったのが残念である。

 

 説明の情報はわかりやすくなっていたが、私が一番必要といている肝心の情報は、この本にはなかった。それは、炒める時間が書いてないこと。

 料理の材料と手順を提供するキットOisixの手順では必ず炒める時間が書いている。この炒める時間は、一番おいしいタイミングを100点とすると、70~80点ぐらいの点数のおいしさをキープする。ベストではないがベターな時間。それでも、味が30点とか40点にならないのが重要。

 だがこの本では、炒める時間の記載がないため、最終的な味加減は自分依存になる。なので、手順的には全然簡単ではなくて、なんでこれが売れたのか、売れたたならどういう客のレンジに好評だったのか、本当にどれだけの人が作ったのか気になるのだった。

 

 時間については昔やっぱり話していた。

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鎌倉OXYMORONのスパイスカレー(★★★☆☆)(作った数:3品)

 美味しいものは作れたが、手順よりも材料を揃えるが大変だった。

 

 おいしいカレーを家で作って食べたい!というのが私にはる。その心は、カレーぐらいなら私でもバリエーションができて作れるだろう、という浅はかな考えによるものだ。それで、以前に食べたことのあるOXYMORONのカレーがおいしかったな、と思って安直に買ってその後大変な目にあった本。

 この本、カレーの手順よりなにより材料をそろえるのが大変である。我が家は、割とパンも作る料理が好きな同居人がいるので、調味料や器材など割と手広くそろっている方だ。それでも、スパイスに関してはそろっておらず、用意するのに苦心した。

 店の看板商品でもある「エスニックそぼろカレー」は、比較的材料をそろえやすい。それにしたってコブミカンの葉はそうそうないので、通販で買った方がいいと思う。私?上野に買いに行きました。

 手順自体は細かく書いてはいないが、カレーであるし、材料を端折らず用意すれば、おいしいものが作れた。

 

  料理が大変なのは手順だけちゃう、材料もや!——というのをまざまざと感じた本であった。

 

ストウブはじめまして(★★★★★)(作った数:9品)

 これは当たりだった。作りやすくベターに美味しく横展開しやすかった。

 

 OXYMORONに凝りて、というわけでもないが、もうちょっと手軽に料理ができるようになりたい、家にあるストウブ使ったら比較的楽なんじゃないか、と思って買ったのがこの本。

 

 必要な材料が少なく、手順がある程度パターン化されているため横展開しやすい。また、出来上がりの味にブレが少なく、一品作ればそこそこのメイン料理となる。

 ただ、この本のネックはストウブが必須となること。楽天で比較的安いのはここ。

 

 

 公式だと+1万円程度するので、買うならここらへんで買ってもよいだろう。

 とにかく料理に関する自己肯定力を高めてくれるのでオススメ。

 

 この本のいいところは、既に別の記事で記載しているので、今回はここら辺で。 

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だいたい15分!本格インドカレー(★★★★☆)(作った数:3品)

 この本はとてもよい。悩む時間がない。塩少々が出てこない。理系は買うべき! 

 

 そこそこスパイスなカレーが作りたいが凝りすぎるのも大変だ、ということで手軽に作りたくて買ったのがこの本。

 エリックサウスの料理人イナダシュンスケ氏が手軽に本格カレーを作ってほしいので、といって作った本。コンセプトがしっかりしているだけあって、非常に短時間でさくっと作れることをベースにしており、わかりやすく作ることができた。

 

 どこまで煮詰めるのか、といった時間は所用時間ではなく、最終分量で記載されているので、その分量になるまで煮詰めさえすればよい。ただし、作り方はどちらかといえば大雑把な作りというより、分量をがっつりはかるお菓子作りに近い。なので、料理するとはいえ、次の器材が必要となる。

  • ふつうの計量器
  • 最小計量0.1gの細かい計量器

 とにかく面倒くさいのは材料をそろえるところで、スパイスの計量が一番めんどい。これさえ越えれば、キーマカレーとかは作りやすい。3回作れば慣れてくるだろう。

 計量器は玉ねぎとか全重量を調べるものと、スパイスを軽量する用の0.1g単位のものが必要になる。が、このタニタのスケールはその二つを兼ね備えておりよさそう、というかほしい!

 

 尚、料理本の所用時間は、料理を始めてからごはんを食べるまでの時間ではなく、ガスコンロの前にいる時間である。毎回騙され感が半端ないのでその分マイナス★としている。

 慣れてくると1時間以内で作るようになるが、基本のスパイスが計量済み、玉ねぎはみじん切りしてある冷凍もの使用、トマトは計量済み冷凍を使用などをすることによって、時間は左右される。

 

 凝ったカレーを作ってこりごりした話は、以下にて候。

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 とまあこんな感じで料理本を買ってきたわけだけれども、これ以外に買ってみたものの結局一個も作らなかったという本もある。料理の本も、実現しようとするターゲットや状況は割と具体的で、それに合わないと再現できない。そういう状況が全く合わなかったというやつだ。例えば、時間がないのに凝った料理など作れないように。

 

(番外)パスタ・ベジターレ

 おいしいペペロンチーノやボンゴレビアンコが食べたいならこれがいい。

 

 同居人が買った本だったけど、使わせてもらってパスタを作ったらとてもおいしかった。自分で買った本ではないので番外なのだが、この本はとてもよかったので紹介。

 それまで料理本と言えば、書いてある割には美味しくできなくて当然だと思っていたんだけれども、ここの本の手順を守って作ると比較的おいしくできたので、「本によってはおいしい料理もできるんだ」と思えるようになった本である。

 パスタは難しい。私が本当に本当においしいな、と思ったペペロンチーノは外食で2回ほどしかない。それをなんとか食べたいと思った時にチャレンジするのがこの本の作り方だ。

 作り方自体は通常のパスタの作り方とそんなに遜色はない。ただ、他の手順よりも写真が具体的だ。例えば、最初のニンニクを油でいためる時は、ちょっとフライパンを斜めにするような写真になっている。あとは文章は比較的わかりやすい。

 すごくいい本だけど、もっと軽めの本で出せば売れたんじゃないかなと思う。この本はがっつりした本すぎて買うには躊躇する。十数品目のうすい本で、絵本レベルで1500円前後、はじめてのパスタで、食材縛って、残った食材を次のレシピで使う、そんな感じで2週間マラソンするような感じだったら、利用率が高くてよさそうなんだけどなと思ったりした。

 

 だんだんと長くなってしまったのでここらへんで終了。