いろいろタスク管理を考えてきたが、おおよその大方針がある程度決まってきている。なんというか、自分が話す時の基本となるものである。これを一旦整理しておく。
(1)タスク管理の考え方は、ケースによって効くものが異なる
巷にいろいろあるタスク管理の考え方は、タスク量・タスク配分率によって効くものが異なる。薬が頭痛用・腹痛用と分かれるのと同様、タスク管理の考え方も効用が異なる。
例えばよく聞くタスク管理の重要度・緊急度を2軸で考える4象限などは、長期的なタスクを検討する結果に有効だが、直近のタスク管理で摘要すると、時間が取られるだけの邪魔の何者でもない。
いろいろ出てくるタスク管理は、各々細分化された問題の一つを解決するために生じているのは確かである。
(2)タスク管理は、状況によって実装は変わるものである
(1)を踏まえると、考え方が変わるのだから、いわんや実装も変わらないわけがない。たとえどんなによいタスク管理だったとしても、状況が変わったら合わなくなることはよくある話である。
人によっては、セキュリティが厳しくて、携帯すら仕事環境に持ち込めない人だっている。そんな人に、「ウェブサービスが必須!」と言われてもどうしようもないのである。
(3)タスク管理の管理システムは、ストック型とフロー型の2種がある
ストック型とフロー型のタスク管理は、冷蔵庫と弁当の関係に似ている。
ストック型はいわゆるタスクを保管するシステムであり、よくあるタスク管理ツールがこれにあたる。
ならフロー型はというと、作業ログやらノートやら、タイムライン的な時系列に記載して利用するようなもので、これをちょうどストック型のタスク管理に定期的に反映するといい感じになる。
忙しい時は、フロー型のシステムで処理するだけで手いっぱいである。忙しくない時でも、適度なタスク量を分配するために、フロー型のタスク管理ツールを導入するのが望ましい。
今私はストック型としてはTickTick、フロー型としてはスパイラルリングノートとたすくまを用いている。
(4)タスク管理のシステムは、仕事配分によって異なる
仕事の状況は、大まかに4パターンで考えるとわかりやすいという話。
我々の日常というのは、この4パターンを行ったり来たりしている。そのため、(2)のような事象に陥り、従来のタスク管理が合わなくなることがままあるということになる。
仕事配分は、上記のブログから抜粋すると、大まかに以下のタイプのものがある。
1.メンバー型仕事配分:穏やかな川の流れタスクタイプ
2.研究職型仕事配分:ロングターム仕事で夏休みの宿題タイプ
3.管理職型仕事配分:ミーティング割り込みタスク入り乱れタイプ
4.デスマーチ仕事アセット:ミーティング割り込み入り乱れに乱れてわけがわからないタイプ
上から順にやさしく、下に行けば行くほど厳しいタスク配分になる。
仕事というのは、これらの配分が徐々に移行され、水の表面張力のごとくがんばるのだが、その張力が限界を超えると、仕事の仕方が崩壊する、という塩梅になる。故に「なんだかいきなりうまくいかなくなった」というような印象に陥りやすい。斯くいう私も大概その感想になる。
(5)タスク管理のフレームワークはGTDである
忙しい時も、そうでない時も、基本的にはGTDの考え方がベースに存在する。
(4)のように仕事の状況がいったり来たりしたとしても、GTDの仕事のステップのどれかに分類される作業を行っている。
仕事が発生して完了するまでに、我々の仕事というのはGTDの5つのステップのいずれかを実施している状態、という認識である。
ただ、取り扱う数だったり状況だったりで、仕事のステップをまとめてやったり、通してやったりする。
何が言いたいのかというと、GTDはほかのタスク管理とかち合うものではなく、フレームワークであり、理解するための物差しの役割があることだ。
以上が、私のタスク管理について考える上での基本的な方針?というか考え方である。