Finkel氏は、米Wizards of the Coast社のトレーディング・カードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』の史上最強プレイヤーとされる人物だ。同氏は、ラスベガスを荒らしまわった後、現在は株式市場のオプション取引に資金を賭けている。 ワイアードの記者、David Kushnerは『Jonny Magic and the Card Shark Kids』という本を書いて、Finkel氏の名を不朽のものにした。 (中略) ワイアード・ニュースでは先日、ニューヨークにいるFinkel氏と電話で話し、迅速な決断を誰よりも適切に下せるようになった理由を探った。 Finkel氏の話によると、決断を下す際の黄金律はただひとつ、論理に対する厳格な信念だという。 「深層心理のレベルで知っておくべきことがある。それは、人は正しい決断を10回続けて下せるが、それがうまくいかない11回目にも、同じ決断を下してしまうということだ」と、Finkel氏は語る。 「多くの人々はそのことを知的には理解しているが、自分の中に完全に組み込んではいない。必要なのは、確率について深層心理レベルでの信念を持つことであり、個々の結果に目を向けることではない」
カードゲームから株投資まで:達人が教える「迅速で正確な決断の秘訣」 | WIRED VISION
この記事は、2008年4月24日にWIRED VISIONで紹介された記事です。1年以上たった今でも、何度も思い起こしだします。
ここでは、「迅速で正確な決断」として、Finkel氏がコツを紹介しています。何も迅速で正確な判断をしないにせよ、いかに私たちの判断が、揺らぎやすいものかを話しています。
それを受けて、彼がコツとして提案した内容の一つが「自分の行動から自己意識を分離しよう」というものです。つーか、どっから手をつけたらええんじゃい、このスットコドッコイ! と言う気もなるもんです。
個人的には、この境地に達する第一段階は、自分の作業を記録することから行うことがいいと思います。
これを、朝起きてから夜寝るまでの自分の行動に対して行えば、随分力になるでしょう。まぁ言うは易く行うは難しの典型です。とはいえ、私自身も就業時間レベルで作業ログを取っていることが、判断力を高める高めないに関わらず、随分役立っているので個人的にもオススメです。
このやり方は、ほかでも紹介されているやり方です。
チェスが好きな科学者さんのブログで、「あなたの思考力を高めるためのシンプルな方法」が紹介されていました。 前置きはすっとばして、その方法のご紹介w。寝る前に、朝起きてから寝るまでに何をしたか、できるだけ詳しく思い出すこと。これだけです。
あなたの思考力を高める、あるシンプルな方法・・・ - IDEA*IDEA ~ 百式管理人のライフハックブログ
上記の場合は思い出すこととしていますが、最後の出力をどうするかは趣味の問題でいいと思います。
個人的に注意すべきと思っているのは、以下の項目です。
- 何を行ったかは思い出してよい
- 何を思ったかは対象外とする
行動と意識を分離させることが今回の役目なんで、行動を伴う感情は敢えておしとどめ、実績として自分のやったことのみを記憶から抽出するのがいいと思います。ブックマークのコメントとか見ると、感想を持ったりとかいろいろあったんで、これも趣味の問題ですね。
まずは、就業時間で作業ログを取ることぐらいからでもはじめていいんじゃないかと思う次第。
もともとこの記事は、心に残った記事を忘れないように、ブログに書いておこうと思って始めたんですが、なんともタイムリーによい記事があったので合わせて紹介しました。
最後に、達人が教える「迅速で正確な決断の秘訣」を紹介して終了です。
自分の行動から自己意識を分離しよう。重要なのは、自分がしたことを偏見なく批評的な姿勢で吟味することであり、感情的に落ち込んだりうんざりすることではない。もちろん、口で言うほど簡単ではないが。 世の中のあらゆる物事に言えることだが、自分より優れていてお手本になる人を探そう。ただし、その人がすべての点で自分より優れているわけではないことを忘れないように。マイケル・ジョーダン選手は、フィル・ジャクソン監督から多くのことを学んだが、ジャンプショットの投げ方はスティーブ・カー選手からも多くを学んでいる。 何かに卓越したいと思ったら、膨大な努力が必要になるということを受け入れよう。『マジック:ザ・ギャザリング』が非常に強い人は、長い時間をかけて何度も何度も経験を積んでいる。彼らは非常に真剣に取り組んでいるし、深く研究している。