ゴッホアライブ行ってきたんですよ~。
ゴッホアライブとは、「没入型展覧会」と呼ばれるもので、大きなハコにところせましにある大きなスクリーンにゴッホの絵画が映し出されて、音楽とともに絵画が映し出されて楽しむ展覧会である。
40分ほどかけて、ゴッホの初期時代から最後の時代までかけて見ていくという、映画っぽい作りになった展覧会である。
入口は、ここは勝手口なのでは???みたいなところから入っていく。
ハコの中には下記のような、キャンバスを模したようなスクリーンがあり、そこに絵画が映し出される。この色合いがものすごく絵画っぽくて、油絵の凹凸を感じられるような、色の出し方をしていて、一緒に行った友人と感心していた。
館内はもっと多数のキャンバス(という名のスクリーン)が置かれていて、大人数が楽しめる仕組みになっている。
音楽によっては時間差で現れたり消えたり、そして絵画自体も一部は動画のように動く仕組みになっている。
とにかく壮観である。
展覧会の一部には、あなたもゴッホの絵画の中に入れるぞ!みたいな展示もあった。
写真で見ると、ほんと絵画のようだが立つことができる。斜めってない!
近くにカフェがあって、そこでもコラボをしていて、カフェを楽しめる展示もあった。カフェだけに。
展示は、私はこれはこれで好きだなぁ。絵画を見るのはもちろんいい。現物はやはりそれだけで存在感というか、エネルギー量が大きい。
だけれども、絵画を通して、ゴッホの心象を旅するような構成になっていたのは、非常に興味深かった。特に、ゴッホの精神歴史は劇的すぎて、残念ながら、こういう展示をするにはもってこいの内容なのである。すばらしい時期とそうでなかった時期の落差、精神が不安定になるにつれて、絵筆のタッチが激しい絵画が多くなっていく様、また、ゴッホの心象がそのまま絵画にも表れ出ており、そのシンクロニシティさも半端なかった。
東京最終日もあって、人がわんさかいたからよかったものの、これが少人数で空いています、みたいな状態で見ていると、割と胸に訴えるものがあるのではないだろうか。色彩が豊かなので、そうとは見えないけれども、割と物語る内容は、厳しめだ。
また、その精神状態の危うさを表現するための、音楽、そして絵画の動く部分の選択がうまい。渦がうごめいたり、不穏な雲があやうく流れていったりしており、不穏さを盛り上がらせてくれる。
そしてラスト。
詳しい話を知らなくとも、その音が聞こえさえすれば、何がどうなったのかはわかるであろう演出。これによって、ゴッホがどうなったか分かるのだ。
ゴッホの好きな色は青と黄色だ。星月夜の3シリーズは言わずもがなだが、亡くなる手前に麦畑をよく描いており、その中でも青の空と黄色の麦畑が描かれていた。
もうすぐ福岡展が開催される。旅行がてら行くのもオススメ。