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GTDメインのタスク管理と生息してますログを記載しています。

過去起きてしまったことに「~だったら」と考えるのは、「過去」に事前予約しているから

何かうまくいかなかった時に、「~だったらできたのに」と言うことはありますか? 私の友人の一人に、よく口にする人がいます。

私も毎回この言葉を聞くのは辛い上、本人自身もそういう風に考えるのが辛いと言うようになりました。なんとかできないものかと常々思ってきました。正直、私はこの「たられば」で考えるのが、とても嫌いです。何故なら、過去の自分を否定する行為だと思っていたからです。しかし先日、もうちょっと突き進んで考えてみたところ、どうやら本人にとっては、過去の自分を否定する行為ではないのでは、と考えるに至ったのです。

ちなみに私が今までに、友人に提案してきた対策案としては、「そういう言葉を使わないようにする」というものでした。毎回却下されましたがー。

ディテール型の癖とは

ところで、GTDとエマジェネティックスを理解するようになり、最近では思考スタイルによって、GTDへのアプローチが異なることを感じてきました。このうち、ディテール型の強い人というのは、実行するのに「いつ実行するのか」という条件を必ずつけるようにします。

そして友人にもその癖というのは非常によく出ていました。項目をリストアップし、それについて大まかな時間予算を算出し、見積もってから実行していました。友人は、何かを実行する際にはディテール型の思考が活発に働いているようです。

この点は、コンセプト型の強い私から見ると、非常に不思議な行為です。というのもコンセプト型はその時間の約束自体が拘束力を持ちません。「3時に約束ね」では納得できず、「4時から映画を見るから3時に約束ね」と言われないと、その時間に集まることに納得しないのがコンセプト型です。一方、ディテール型には、理由はなくても時間を決めることに非常に拘束力があります。彼らは、時間さえ決められれば達成するのがたやすいのです。

この行為は、つまり、実行することを「事前予約」するようなものです。彼らの構造は非常に四角張っていて、箱に四角のお菓子を折り詰めするかのごとく、考えるようになっています。それは実行する内容についても同じようで、それで、ある程度の見積もりをしながら、今日できることを算出します。ちなみに、この実行時間の見積もりも、ディテール型にとって非常に自然すぎる行為です。

ディテール型の彼らにとって、事前予約をして実行するので、遂行率というのは非常に高い値をいつも獲得しています。しかし、コレが裏目に出る場合があったのです。

何らかの問題でうまくいかなかった場合に、ディテール型が対処しがちな方法

ディテール型の事前予約をして実行する行為は、これから実行するような未来の項目に対して非常に有効であり、それは遂行率の高さからも裏付けられます。しかし、うまくいかなかった場合、何かおかしな状態になっているようなのです。

例えば友人がうまくいかなかった場合、一番上で話した「たられば」話を連発します。過去に対して「たられば」を考えても、現実が変わることはありません。なのに、なぜ今のタイミング仮定法を使って過去について考えるのか、私には皆目さっぱりわかりませんでした。現実を見て遂行することに長けたディテール型であるにもかかわらずです。しかし私、ここで考えました。そもそも「たられば」と考えるのか? そこで、先ほどの「事前予約」のことを思い出しました。

そもそも「たられば」話は何なのか? うまくいかなかった状況が、どのようならばうまくいったであろうか、と考えていることです。これって「過去」に対して「事前予約」してるってことじゃないの? と思ったわけです。

とはいえ、なぜ過去に対してまでそのような「事前予約」が働くのでしょうか? そこで、ディテール型の遂行率が幅を利かせてくるのです。遂行率が高いがゆえに、ディテール型は確信に満ちており、自分の行動にかなりの自信があります。自分たちの「事前予約」内容に抜かりはない、と。

このような動作は、ディテール型でなくても同じことをします。別に言葉で「たられば」話をせずとも、壊れた自動販売機でボタンを押しても何も出てこなかった時に、しつこくボタンを押す行為も同じです。私たちは、「ボタンを押したら商品が出てくる」ことを確信しているにも関わらず、そういう状況がならずに再度「ボタンを押したら商品が出てくる」の最初の行動を繰り返すのです。

これは瑣末な時間なことについてですが、ディテール型は遂行率が高いために、長い時間スパンのことであっても、同じような行動を取ってしまう、のではないかなと思ったのです。

いつになったら止めるのか?

自動販売機のボタンの押す行為をやめるのは、新しい情報を受け取ったり推定に至った場合です。例えば通りすがりの人に「その自販機、壊れてますよ」といわれると、何度も押していた行為はピタっと止みます。それは、新しい情報が追加されたからです。

では、ディテール型のような長いスパンの実行内容の場合は、いつになったら止められるのでしょうか? ここが難しいところなのです。ディテール型は、遂行率が高い故に、新しい情報を受け取ったり推定に至る動作に入るのが少ないのです。なぜなら、毎回うまくいくので、毎回状況を確認する必要がないからです。それで毎回、ボタンを押すように、何度も「事前予約」をしようとしているように見えます。

しかもこの行為はディテール型にとって、非常に強力な癖なので、それを否定すること自体に大きな山があるようです。少なくとも私にはそう見えます。

ディテール型の友人が、「たられば」を止めるのはいつなのか?  いまだ不明です。

「現状を再設定すること」という行為が、どういうものだったら働かないか、については不明ですが、友人にとっては「過去を否定する行為」なのではなく、現実が未だ「過去」なのでしょう。

「過去仮定法」を使ってしまうサイクルと、成功パターンまとめ

ディテール型がうまくいくとき~

1.事前実行予約を行う
2.実行する
3.うまくいく
4.やったー!

ディテール型うまくいかず、「過去仮定」事前実行するとき~

1.事前実行予約を行う
2.実行する
3.うまくいかない
4.あれ?
5.「言われたのがもうちょっと後だったら~」
と(過去向け)「事前実行予約を行う」

うまくいかず、うまくいくとき

1.事前実行予約を行う
2.実行する
3.うまくいかない
4.あれ?
5.現状を確認する
6.5の状況に合わせて事前実行予約を行う
7.実行する
8.うまくいく
9.やったー!

 

―ー

・最後のパターンがなかったら、割とまとまっててリリースできたんじゃないかと思うが、流れがなくって困ったんだっけ。

・「Emergenetcis考察」とかのカテゴリがそろろそろ必要なんじゃないかと。