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EverNoteからEvernoteへ(3) クライアントツールの変更点(削除分)

さて、ようやくEvernoteのクライアントツールに関する変更点について見ていきたいと思います。EvernoteはEverNoteから機能も随分追加されましたが、一方削除された機能もあります。今回は、変更点のうち、削除された主な機能についてみていきたいと思います。今回は以下の3つの機能についてみていっています。

  1. テンプレート機能
  2. リビジョン機能
  3. カテゴリ自動設定機能

削除された機能その1:テンプレート機能

EverNoteにはテンプレート機能がありました。テンプレート機能は、その名の通り、定型的な文章や枠組みを提供してくれる機能です。

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上記はEvernoteでテキストかインクを決定できるアイコンになっていますが、EverNoteでは同じ場所から更にテンプレートからも選択することができました。

けれども、テンプレート機能は、テンプレート自身が内包している問題を、EverNoteも持っていました。つまり、テンプレート自身のアップデートをどうやったらうまく組み込むことができるのか。一つを更新すると、それまで使っていたテンプレートが合致しない場合が出てきます。追加される項目はともかく、削除される項目については対応できなかったのです。

テンプレート機能がそのうち使わなくなるのは明らかでした。これでもForumをくまなく探してWeeklyReview用のテンプレートも探したり、自作ももれなくしました。しかしながら、メンテナンスの面倒くささに抗うことはできず、私も例にもれず、テンプレート機能を全くといって使わなくなりました。

削除された機能その2:リビジョン機能

EverNoteにはノートの履歴を取れる機能を自前で持っています。更新する度に前回のデータをこっそり持っています。通常は見えない状態なのですが、ある機能でノートを展開すると、今までの履歴を見ることができます。

けれども、あまりに見えない状態であったこと、それから履歴が必要になるよりも更新したかどうかを忘れる方が早かったことから、私はリビジョン機能の存在をすっかり忘れることとなりました。

削除された機能その3:カテゴリ自動設定機能

カテゴリ自動設定機能について。Evernoteで言うところのタグはEverNoteではカテゴリと呼ばれていました。そのカテゴリは、ある条件化であれば自動的にカテゴリを設定してくれるという機能を持っていました。それが、私の示すカテゴリ自動設定機能です。

自動設定機能は、いろいろできました。ある作成日付・更新日付内ならばカテゴリを設定したり、ある文字列を含んでいればカテゴリを設定したり、そのカテゴリを設定した際に不要なカテゴリ設定を排除したり追加したり、などなど、他のツールではあまり見かけない機能が満載されていました。

はじめはこれでGTDができるんじゃないか!と意気込んでいたのですが、カテゴリ設定云々の前に頓挫しました。シーケンシャルな関係を簡単に用意する手順が難しかったため、EverNoteでProjectリストやNextActionリストを管理することはあきらめました。

そんなカテゴリ自動設定機能ですが、はじめは使っていたものの、そのうちノートの数が膨れあがるとそんな設定に気にかける程ではなくなってしまい、しまいには使わなくなってしまいました。

削除された機能は本当に削除されてよかったのか?

今回は、大きな機能で削除されたものを見ていきました。上記を見るに、Evernoteでは、EverNoteを使用していくにつれて私には不要になっていった機能が、すっぱりと削除されました。

そのため、機能が削除された、といってもむべなるかな、という印象です。機能淘汰としては当然の結果だったと思います。

機能削除の理由を二つほど考えました。Evernoteの使われ方を強調するため、それからMac,Linuxに展開するのに開発範囲を制限するためです。この機能の削除は、Evernoteの使い方を一定の方向に仕向けるには、必要なことだったと思いますので、非常に納得のいく決定だと思います。

現に、私が新しいEvernoteを使っていても、削除された機能がやっぱりほしいなぁというのがほとんどないからです。けれど、カテゴリの自動設定で代替できるスマートリストのような機能はちょっとだけ残してほしかったかな。

今回の機能が削除されたことに思うこと

さて、今回Evernoteにバージョンするにあたって、機能がいくつか削除されました。それは使用していくにつれて、使わなくなる機能であったことから、削除されたことは妥当な判断でした。

最初は、それらの削除された機能を私も使っていました。なのに使わなくなったのはどうしてか? それは、ノートの数が増えていったからです。ノートが増えに増えると、あまりに数が多くなり、テンプレート・リビジョンやカテゴリ自動設定などにかまける以上に、必要なノートを見つける方が優先度が高くなってくるのです。ここで重要なのは、ノートが整然と整理されて見えることではなく、混沌としたノートの中に手をつっこんでも必要なノートがその手の中に入れられることです。

今回の機能淘汰は、それを大きく特徴付けたものだと思いました。こういう長期的な視野を見て、機能が削除され、ツールとしても洗練されていくのはとてもいいことだなと思います。

2005年のプレスリリースから3年。Evernoteは剪定を終わり、これから太く成長する時期に入ったのかもしれません。次回はその成長段階の第1段階である追加機能について見ていきたいと思います。