ビスコ、好きですか?
赤いビスコと黄色いビスコ
貴殿はビスコを知っているだろうか。
そう、ビスコである。あのかわいい子供のプリントされた赤いパッケージをしたビスコである。友人は好んでこれを食べる。
貴殿、ビスコシリーズの中でも「ビスコ(発酵バター仕立て)」というものがあるのを知っているだろうか?
発酵バターは美味しいバターで、赤いビスコより格段と美味いビスコである。
最近はミニパッケージも出ていて、気軽に購入できるようになっている。
友人が、黄色いビスコを買ってきた
いつだったか、鼻のいい友人がビスコを買ってきた。赤いビスコではなく、黄色いビスコだった。ミニパッケージのやつ。そんな黄色いミニパッケージのビスコを手にしながら、友人は、こうシミジミとのたまったのだ。
友人「赤のビスコにしようかと思ったんだけど、匂ったらやっぱり黄色いビスコの方がおいしかったから、黄色のビスコ買っちゃった!」
満面の笑みである。しかし、何かこのセリフ、違和感がある。
私「え、匂いって???」
友人「え、するでしょ?」
私「どこから?」
友人「え」
私「え、袋入ってるじゃんどこから匂いすんの?」
友人「するけど?」
袋~~! 仕事しろ~~~!!(十分している)
そう、友人はあろうことか、パッケージの外からバターの匂いをかぎわけたというのだ。
確かに赤と黄色では、材料の差がって味の違いがわかる。だがそれは、袋を開けて匂いを感じたり食べたりしてわかることであり、断じてパッケージを開ける前からわかる話ではない! 当然ながら私はわからなかった。
このエピソード、凡人には俄かに信じがたい話ではある。が、昔当たり付のガムを、印刷塗料の匂いで嗅ぎ分けて買っていたり、漫画を印刷の匂いで巻数を当てられると言っていたりするので、この友人に限ってはまことの話であろう。
今回のことでわかったのは、ビスコの黄色いやつは、ちゃんと発酵バターを使っておいしいビスコであるということだった。