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GTDメインのタスク管理と生息してますログを記載しています。

【GTD】Project/Somedayリストは、キメの問題

 Project/Somedayリストをどう区別するのか、というのは、あまり腑に落ちてもらうまで時間がかかるが、やっぱりキメの問題としか言わざるを得ない。

 

 

 

 

 タスク管理のテクニックの一つに、やらないことを決めましょうというのがある。

 これは、なんでもかんでもやりたい、やらなくてはならないと考えると頭がパンパンになってしたいと思っていることもできなくなってしまうからだ。

 そんなんで、自分的にはやんなくても生きていけるもの、というのはだんだんと排除していけばいい、でも排除するには罪悪感が、となることも多い。そこで、やらないリストを作ってそこに保管すればいいということになる。

 このやらないリスト、罪悪感は生まれない。なぜなら、やらないと自分が決めているリストなので、むしろしない方が当然だからだ。

 

「きめる」ということ

 この「やらないリスト」と、今やんなくちゃと今思ってやっている「やるべきリスト」に、大きな差異がある。それは何か?

 大きな差異も何も、やるかやんないか決めてるだけでしょ? そう、決めているだけである。

 決めているだけ。

 

 「決めているだけ」

 

 そうだ、我々の世界の中では、しなくてはならにこととしなくてもいいということの境目には、単に自分が「する」「しない」とたった一つ決めているだけに過ぎない。

 けれども、INBOXに入ってきた数多の何かしらについては、当然自分がすべきものなんじゃないのか、というゆるい前提に立って動いている。何しろ昔の自分がそれを望んだのだから。

 だから、すんなりそれを「やろう!」と決め、すんなりそれをProjectリストに入れて、これはそんなに急いでないからまぁ1か月以内にできさえすればいい、とかなんとかいって、その期限に何の違和感もなく決め、そして1か月後にたるいな~と思いながらも期限をずらしていないだろうか。

 そんなゆるい期限のもつProjectリストで、自分の大事な時間や作業のリソースを使ってはいないだろうか?

 

「みきわめる」ということ

 GTDにはINBOXから、それに対して自分の世界の中に意義あるものとして取り込むために、「見極める」というステップがある。

 ここでは敢えて「自分の世界」という言葉を使う。「自分の世界」とは、自分がそのように認識している世界のことを示している。

 「自分の世界」は、簡単な表現で言うなら、現実の物理世界に自分用にタグ付けされた世界とでもいうのか。人によって、モノに対する印象は異なる。ちょっとでぶっちょな猫をかわいいと思う人もいるし、肥満体でかわいそうと思う人もいる。その猫に「カワイイ」「ぶさいく」「たぷたぷ」など感情のタグをどうつけるかは、本人次第である。そのタグのついた状態の世界を説明が長くなるので「自分の世界」とここでは称しておく。

 で、なんでこんな長く「自分の世界」の話をしているのかというと、GTDの「見極める」ステップというのは、丁度、ただの世界から「自分の世界」へ取り込むかどうかの判断をするところだと、私が思っているからだ。

 INBOXからモノを取り出し、「それは何か?」と自分に訊ねる。「これこれこういうもの」「こうだから必要」「すでに実施してるから必要ない」などなど、考えるだろう。そして自分にとって、「自分の世界」にとって必要なのかを判断する。

 

 それは、今後自分にとって必要なものか

 それは、それに対してなんらかの行動を起こす必要があるのか

 それは、行動を起こす必要があるなら今すべきことなのか

 

 そういったことだ。

 「見極める」ステップには、その考えるべきことをわかりやすく図解したワークフローがあるが、基本的に必ず訊くべきことは上記の3つだ。

 

 で、このうち一番目の「それは、今後自分にとって必要なものか」という設問が、「自分の世界」に取り込むかどうかの判断となる。これをちゃんと定義できることによって、「それ」が「自分の世界」にとって必要であるものだ、と自分にも認識されるようになるのだ。

  だから、人によってはGTDの見極めるステップは、とても労力のいる作業でもある。この「自分の世界」を構築していなかったり、自分でもそんなに認識していなかったりする場合だ。いかに私は漫然と取捨選択をしてきたのであろうか、そう思うことも多々あるかもしれない。

 それと同様に、「それは、それに対してなんらかの行動を起こす必要があるのか」という判断基準も漫然と実施している場合も多い。

 

Projectは達成すべきもの

 忘れてはなるまいのが、Projectは達成すべきものであることだ。

 それは何らかの行動を起こすことで、ゴール地点に向かうべきものである。

 作業が必要というわけはない。物理法則的にそれはあり得ない。

 

 いや、そこまで達成しなくてもいいと思っているしー、というものならば、それはSomedayリストの方がよいだろう。でなければ、本当にしたいこと、しなければならないことと混同し、実行するのに邪魔だからだ。

 そう邪魔なんである。そういう不純物を除くためにもSomedayリストは必要だ。

結局はキメの問題

 Project/Somedayリストをどう区別するのか、という話をしたかったのだが、とどのつまりは、最終的にはキメの問題と、邪魔なものは取り除きたい、の2つである。

 言いたかったのは、ProjectリストとSomedayリストは時間の問題ではないということ。そこには自分の判断だけで、いるいれないは決めていい、というか決めるべきだということだ。

 GTDの公式の方では、さすがに基準がほしいといわれていたりして、Projectリストには1年ぐらいで達成しそうなものは入れてもいいよ、と言っている。

 けれども、例えばオリンピックを目指す人なら、1年後ではなくて4年後のオリンピックのプロジェクトがないわけがない。だから1年という基準もやはり基準でしかない。ただ、私たち自身が1年を基準にしてよく考えるので、キリがいいだけだと思う。

 Projectのリストも実際運用していくうちに、いや本当にこの項目いるの?とか言うのも出てくると思う。それはもうちゃっちゃとSomedayリストか削除しちゃっていいと思う。

 

 

 Projectは、したいことを忘れない、しなくてはならないことを忘れない、そういうものを取りまとめるためだけのリストでしかないのだ。悩みを寧ろ増やすようなリストは、本末転倒なのである。なぜなら、GTDリストは悩むことから解放されるためのリストなのだから。