真実は、時には残酷なものである。
春はミモザの季節
ミモザという花を知っているだろうか? ミモザとは、黄色い小さな花がわんさかさいている花である。ミモザを使ったリースなんかも多く、名前は知らずとも、見たら「あーこれこれ」と言われる花であるだろう。
私もこのミモザの花が好きだ。だが去年、「まあ今は買わなくてもいいか」と延々と判断を繰り返した結果、買いそこなった。
そんなわけで、今年はミモザを買おうと意気込んでいた。
それで満を持してこの前青山フラワーマーケットでまとまって売っていたので買った。ミモザに溢れた花瓶にしたいわ! 鼻息荒く私は、いつもなら1セットだけしか買わないのに、2セットも買ったのだ!
そして私はミモザを飾りながらリモートワークを開始した。
なぜだろう。
なぜだか鼻につくにおいがする。
最近は無香空間も欠かさずにおいているし、悪い匂いはしないというのに、なんだか鼻がぐずぐずする。
今日はあったかいから窓を開けた。
だから外から匂ってきたのかなぁ~。
などと逃げ口上を考えてきたのだが、昨日と違っての差異はアレしかない。
そう、ミモザである。
よもやよもやのお前なのか。おそるおそるミモザの花瓶を玄関にもっていってドアを閉める。
変なにおい、なくなった。
ミモザだった!!!
えええええマジでいやいやそんな私のミモザに溢れた部屋いっぱい計画が台無しじゃないの、そんなわけないよねと思いたく、一生懸命そんなわけないよエビデンスを探した。
だが現実は非情だった。
ミモザの香りで検索したところ、出るわでるわミモザの香り。やっぱアイツ匂うんだ。。 そんな中見つけたこのサイト。ここに無視出来ない一文があったのだった。
ほとんどの品種は満開になるとサラダバーネットの香り(キュウリの匂い)が強くなります。
へーキュウリかぁ。。
キュウリ?!?!?!?!
わがはい、どうしてもこれだけは忌避したい食べ物がある。それがキュウリだ。
実家でチャーハンに混ざっていたキュウリを見つけたり(なぜチャーハンにキュウリが混じっているかは聞いてはいけない)、生春巻きに入ってある細くきったキュウリを躊躇なく抜いたり、キュウリを抜く作業が苦じゃない程度にキュウリが苦手だ。つーか嫌いだ。
その嫌いな理由の一つが、匂い!!! 瓜科独特のこの生臭い匂いがつらい!!!!だというのになんということでしょう! それが!! ミモザの匂いだなんて?!?!
ほんの昨日、ミモザにあふれた写真を見かけて「いーなー私も行ってみたいなー」そんなことを思っていたこともありました。
でも、真実を知った今、行きたくない。行きたい!! けど行きたくない!!!
ユリは(大量に)買ってはいけない。なぜなら匂いがすごいから。そんなカテゴリに、ミモザも入ってしまった。
去年の私がずっと続くなら、真実にも気づかずミモザを好きだったのだろうか。そんな詮無いことを言っても、しょうがない。真実を知ってしったのだから今更ミモザを野放しに褒めたたえることはもうできまい。それでも私はミモザが好きだ。好きなんだ。
たとえキュウリな匂いは嫌いでも、ミモザは好きです、遠巻きながら。