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【料理】料理本一つで、3種類以上料理を作ったことがあるか?

料理本は1冊で1つメニューを作れればもとが取れる

 と、のたまったのは、小学生の頃から料理を作り始めた料理が大好きな同居人の談である。

 それは私ももっともであると同意をするところだ。なにせ、料理本を買ってそもそも1つメニューを作るところから難しい。特に私なんぞ、料理に馴れてない人間だ。何がどう疎外されてるのかもわからず、ただひたすらに料理を作ることが難しいのである。一つ作れれば御の字。まぁ作れなくてもいたしかたなし。それでも、購入する際には、このレシピを作りたい、そう決意して買うのだがである。

 そんな中、1つの料理本で、私が3種類以上も作ることができた本が凛然と現れ出たのである! それがこれ!!

「ストウブはじめまして」である。

  

無水調理で驚きのレシピ革命! ストウブはじめまして

無水調理で驚きのレシピ革命! ストウブはじめまして

  • 作者:大橋由香
  • 発売日: 2018/05/14
  • メディア: 単行本
 

 

「ストウブ」という鍋

 この本を説明するにあたって、まず「ストウブ」という鍋について説明しておこう。ストウブは、鋳物ホーロー製のプロ向けの鍋で、無水調理ができるのが有名である。同じ種類の鍋には、ルクルーゼ、バーミキュラなどがある。ちなみにストウブは人の名前で、ストウブで使うからストウブ、というわけではない。

 そんな鍋は、我が同居人が前々からほしいと悩みに悩んだ末に購入していた。この本は、その鍋の特色を生かした料理本である。故に、家にストウブ鍋がある、というのが大前提の本なのだ。

 

 

基本手順は、蓋をして湯気が出るまで中火、その後は極弱火

 その仕組みは単純だ。底面及び側面から熱々で密封された空間を作ることにより調理するというのが特徴。

 そのため、この鍋の特徴を活かすための調理手順は基本的には同じである。

 まずは、蓋をして材料を温める。この際は中火でよい。そして中火であったまった材料からは水分が蒸発し、蒸気となる。しかしながら鍋は密閉空間のため、蒸気は鍋から出ていくことができない。ある一定量の蒸気は鍋で許容可能だが、許容量を超えると、鍋とふたの間からうっすらと蒸気が出てくる。こうなると次の段階になる。

 次に、ふたをしたまま、極弱火に変更して煮る。これは当然で、現状鍋の中の蒸気はMAXだ。これ以上しても蒸気を許容する状況ではない。そのため、現状維持を保つために、最低限の火力により、鍋自体の温度を下げないことが必要になる。それゆえの、弱火変更なのだ。と思う。

 ふたをする前に食材を炒めたり、極弱火で完了した後に、ふたを開いて煮詰めたりするなど多少動作にオプションはあるが、基本は上記2つの動作がメインとなって手順が構成されている。

 非常に手順はわかりやすく、同じ動作を繰り返す。そのため、1つ作ると他のメニューもハードルが下がり、じゃあ作ってみようという気になるのだ。

 だが、そんな理由だけで、複数メニュー作りこなすことができたのか? 否である。

料理本で作る気がなくなるトラップは多数ある

 そう、多数ある。料理本を買うには買ったが、次作ろうとする気を削げる要因は多数あるのだ。

 この本で料理を作って驚いたのは、料理本にはそういうトラップが数多く隠されているのだとわかったからである。料理本は、特に読み手のレベルを想定するのが難しい。私が難しいと思う手順でも、人によってはちょちょいのちょいの手順ということはままある。

 ちなみに私の料理レベルは、ずぼらができるならしたいが不味い飯は食いたくない派である。

 ではどんな理由で私がやる気を削げてしまうのか見てみよう。

トラップその1 材料が入手困難

 材料が入手困難だと、これでやる気が削げるトラップになる。というか、そもそも作ろうと選ばない。

 例えば、スパイスとかでフェヌグリークとか言われても、どこに売っとるんや上野にまで買いにいったがな!というような感じで、そもそもキッチンに立つまでに時間がかかるのである。

トラップその2 材料が多い

 材料が多いということは、その分用意するのに手間がかかる。用意するまでに気分が盛り下がるのである。

トラップその3 材料の分量がわかりにくい

 材料はだいたいとこにでも売ってそう、種類もそこまで多くない。でも待って! 240gってニンジン何個分なの?! というようなことがある。gで正確でよいのは助かるが、買うのには困る。キロ単位やg単位で買えるのはだいたい肉だけで、野菜は一個とかそんなんである。

トラップその4 手順が難しい

 材料がそこそこ楽に用意できた、としても挫く要因はまだまだ続く。手順が難しい場合だ。

 この難しいは、いろんな意味でも難しいが出てくる。例えば、タマネギを茶色くなるまで炒めるとか、数時間煮込むとか時間がかかる場合、蒸したりオーブンを使ったりとか通常しないような動作をさせる場合、油でむちゃくちゃはねたりする場合、そもそも手数が多い場合、などなど、料理の馴れてないものからすると、まぁこんな様々な理由からやる気をなくすのである。

トラップその5 思ったより美味くない

 だが、次に続かない最大の理由はこれだろう。あんなに苦労して作った割には、思ったより美味くなかった場合。一度でも思うと、次のメニューを作ろう、という気にはならない。なぜならば、この人の味の傾向が自分には合ってないとわかっているからだ。もう作る気にはならないのである。

 

「ストウブはじめまして」はこれらのトラップを潜り抜けた本!

 で、今回の本は、これらのトラップをすべて潜り抜けた稀有なる本である。

 まず、材料が少ない上に分量がわかりやすい。

 私が最初に作ろうと思ったレタス鍋は、材料は以下四つである。

  • レタス1個
  • ばら肉200g
  • ニラ1袋

 胡椒すらない。しかも材料は買いきれる分量ばかりである。これによって、トラップその1からその3まですべてクリアされる。

 次に、手順が簡単。材料を切って鍋に入れ、蓋を絞めればあとは火をつけて煮るだけというのが多い。分量が3~4人分を想定しているため、多少時間はかかるが、レタス鍋ならそれでも所詮レタスとニラだけだ。みじん切りですらない。これにより、トラップ4もクリアする。

 そして、美味い。そう美味かったんである。手順はあんなに明快で、材料もシンプルだ。だが美味い、次回作ろうと思ったし実際作ったぐらい、リピートしやすく美味いのである。これにより、トラップ5もクリアする。

 

 その結果、私はレタス鍋以外にも、カレーやら大根やら、以下のようなメニューを作った。ちなみに名前の後ろの数字は材料数である。

  • レタスと豚肉の蒸ししゃぶ(レタス鍋)(4)

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  • 豚バラ大根(5)

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  • 無水ミネストローネ(4)(手前のやつ)f:id:nomico:20201130140456j:plain


  • ほったらかし焼き(6)

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  • ひき肉のスピードカレー(8)

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  • 肉豆腐(7)

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相乗効果:手順が似ている

 この本特有の相乗効果がある。それは、手順が似ていることだ。最初にも説明した通り、基本的な手順は共通である。それで、他のメニューもやってみようという気持ちになりやすい。

 今回は鍋を使うという縛りがあるため、このようなわかりやすい構成になったのだと思う。

鍋にお任せできる

 ストウブ鍋でできる最大のラクさ加減は、鍋に任せられるところだ。火をつけると後は手離れする。待っている間に洗い物ができるので、食べる頃には洗い物も終わってそういうところもいい。

 ほったらかし焼き、というのは鳥の胸肉をストウブ鍋で焼く料理だが、これも基本的に肉をつっこんでふたを閉めて焼く。いっそ見えてないから、バチバチうるさくて心配になるものの、気にせずほったらかすことができる。多分焦げてるかも、と思うが手出し無用。なにせ開けると蒸気が逃げてしまうからしない方がいい。

 そういう、鍋に責任を押し付けられるのも気が楽な点の一つだろう。

 

オススメ料理本だが、まずはストウブ鍋を買うところから

 料理はそんなに得意じゃないが、できれば自炊したいけどおいしく食べたいけどレンチンのやるはちょっとダメだったしかし手軽本出てるけど軒並み失敗しているんだが。。というような人に、この本はオススメである。というか私がそれだ。はらぺこグリズリーさんの、世界一美味しい手抜きごはんですら、焼きナスの揚げびたし風を作ってから本を手に取ってないのだから。

  とはいえこの本、ストウブ鍋がなくてはできないので、まずはストウブ鍋を買うところからはじめてほしい。

 今日はまだAmazonのサイバーマンデーがあって、ストウブもまだ底値に近い状態で売っている。買うなら今しかない?!

 私のレシピのおすすめはもちろん「レタスと豚肉の蒸ししゃぶ」である。